食料自給の危機管理体制は大丈夫か?
今「バター」が全国的に不足をしています。この原因はオーストラリアでの異常気象なのでが、これは今後、諸外国での気候変動により日本国内の食料市場が大混乱をする可能性があるということを意味します。
今回、僕が問題だと思うのは、昨年の夏まで政府や農水省が牛乳の搾乳の量を減らす方針を打ち出していたことです。もし、そうしなければ今回の問題は今ほど大きくならなかったはずです。しかし、中央は搾乳による乳量を減らすことを決めました。これにより十勝でも各地域の農協が動き、酪農家はその対応に追われました。
しかし・・・、
しかし、何ヶ月も経たないうちに、政府はオーストラリアの大干ばつにより乳製品を輸入することが出来ない状況に追い込まれ、政府は酪農家に搾乳量を戻して欲しいと再要請をしたのです。
こんなお粗末な話があるであるでしょか。牛乳は水道の蛇口と違うのです。ひねれば出てくるわけではありません。搾乳の量を減らすということは、その売り上げに見合った牛の数しか保有することが出来ないということであり、つまりは牛の数で調整をするしかないのです。減らしてからすぐに「やっぱり牛乳が沢山必要になった」と言われても子牛から育てて3年かかります。
ほんの数ヶ月先のオーストラリアにおける牛乳の生産を、「農林水産省」が見通せずに、間違えた政策を打ち出しているという事実に、僕は本当に驚きをました。
これが本当に「食糧の安全保障」という考えで、自国の食料自給率を上げていくことを明言している国の行動なのでしょうか。
日本の自給率はカロリーベースですが40%そこそこです。今回はたまたまバターだったので、少しの混乱でしたが、例えば小麦がそのようなことになったらどうなるのでしょう。この国の危機管理意識で本当にこの国の国民を守っていけるのか、僕でも考る程にぞっとするのです。
僕は、この国の自給率を上げることが「日本の危機管理上」最重要であると僕は考えていますし、政治主導で可及的速やかに行わなければならないと強く思っています。そして、その政策の成功の鍵を握っているのはこの「北海道」であると僕は信じています。
政府や国会議員のスピード感の無さと意識の低さに腹を立てているのは僕だけなんでしょうか。
写真 これが先日ブログに書いた、政策審議委員会のお菓子の中のミルキーです。このミルキーは僕用に置かれています。実はこのミルキーもオーストラリアの異常気象に影響をされているのかもしれません・・・。