本道のろう教育について
今日は、札幌日帰りです。今は帰りのJRの中です。
今回は、「本道のろう教育」についてのブログです。以前も、ろう教育についてのコラムを一度書きましたが(参照)、少しずつしか問題が改善されない状況が続いています。私がろう教育の問題に関して初めて質問をしたのは、今から4年前の2005年です。その質疑の中で、北海道の道立ろう学校において手話で授業の出来る先生が、一割にも満たないことが判明しました。
私はその後も、この「ろう教育」に関する質問を続け、道立ろう学校での手話導入を積極的に推し進めてきました。その時から比べると改善の跡は見えますが、それは今までの「本道のろう教育」が余りにもひどかったからなのです。
北海道において、本来あるべき「ろう教育」を子供達が受けられようになるには、今のペースではあと何年かかってしまうのか見当もつきません。それ位に改善のスピードが遅いのです。
道教委側が手話の重要性をいくら認めても、学校現場ではなかなか手話が普及しません。私は何故、手話が学校で浸透しないのか不思議でなりませんでした。しかし時間が経つにつれ、その原因が「多くの教員(管理職を含む)が表では手話に賛成し、裏では徹底的に手話導入に反抗していること」であると気付き、この反対勢力との戦いが始まりました。
実際に「手話手当てを付けるなら、手話導入をしても良い」と平然と言っている教員もいましたし、管理職も何故か手話を毛嫌いし、人口内耳(機械を頭に埋め込み、信号音を送る仕組み)や補聴器の使用を積極的に推進していました。私は「何かおかしい」と感じ始めました。
私は、「もしかして、人口内耳や補聴器のメーカー、医師やろう学校の管理職、教員が連携をし、手話の導入を反対しているという側面があるかもしれない」という仮説を立てました。そうして色々調べるうちに「オーストラリアの企業がろう学校の教員を接待していた」という事実が明らかになったのです。この接待の事案に関しては、この企業を取り巻く人脈の中に、多くのろう学校の現職の教員、元教員、現職の校長、元校長、医師、言語聴覚士の名前が出てきました。
前回の道議会での私の質問に関して、マスコミ各社は「公務員の倫理規定違反」という意味合いで報道をしました。勿論、その部分の問題は否定できませんが、私のこの質問を行った本来の目的は、北海道のろう学校に通う子供達に「手話も使える」「手話で学べる」という選択肢を与えることだったのです。僕は、その目的の達成の為に質問をしたのです。
今後、道教委は「手話導入」を重視して人事も考えていくという方向性を出しました。何より「日本手話の出来る教員を増やす」と明言しましたので、今後は現場の管理職や教員がいくら反抗しようとも、どうにも出来なくなりました。この期に及んでも、まだ反抗しているような校長・教頭、教員や道教委の職員もいるようですので、道教委の幹部にはしっかり目を光らせてもらいます。
しかし、まだまだ多くの問題がある「本道のろう教育」については、これからも議員としてしっかりチェックをし続けます。たぶん、道教委や各ろう学校は「本当にしつこい議員だな」と思っているんでしょうね・・・(笑)。