明日の質問内容は・・・
いよいよ、明日が質問日です。今回、僕はどのような質問をするのかお教えします。
明日は、知事の公約の目玉であった「一村一雇用おこし事業」について道庁を質します。ちなみに、この事業は「各地自体に雇用をおこすこと、“各地域における新産業”を定着・成長させること」を目的とし、平成15年度から現在まで継続して行われているのです。
で、肝心の質問の内容ですが、例えばこの事業の対象に選ばれたものの中には・・・
・「雇用おこし」事業であるのに、一人の雇用も発生していないもの。
・雇用部分の経費は別の政策で措置をされいているにも拘らず、この事業の補助金も受け取っているもの。
・各自治体の街づくりの基本計画等にそった業務を行う“新規開業または新事業展の企業”が対象であるはずなのに、何故か「そば屋」や「うどん屋」、「調剤薬局」等が補助金受け取っている。
・本州や他の地域の企業の申請を受理してしまっているもの。
・申請者が補助金を受理し、その一カ月後には不動産と経営権を他社に売ってしまっている。
・500万円以上投入し改装したはずの店舗が、たった3年で壊され消滅している。
・申請者である企業の住所が、調べると違う企業の支店になっている。
・・・等々、問題がまだまだ沢山あるのです。更には「廃業を考えている企業や施設の経営を、別の企業が引き継いで行う」という事例では、“雇用の確保”の観点から、この事業で補助金を支出しているのですが、
・廃業するとしていた施設(ホテル)の所有者は同じ人物のままで、経営を引き継いだとする企業の代表はこの所有者の親族の疑いがある。
・・・という事例まで登場する始末です。
ここでは書ききれないくらいまだ沢山の問題事例があるのですが、道庁はこれらの問題にきちんと対応していなかったばかりか“北海道補助金等交付規則”に反した対応をしていたことや、補助金の返還が発生する事案が今現在で既に20件あることも、明日の質疑で認めるはずです。
更に驚くことに、この“一村一雇用おこし”の事業では、道庁は「各地域における新産業が定着・成長しているのか」についての調査を一切行ってこなかったことも解りました。
また、道庁は「この事業によって雇用を確保し、雇用者数も増加している」と胸を張っているのですが、この人数も当てにはならないのです。それは「申請者からの報告・・それもペーパーによる自己申告による雇用者数」を、道庁がただ足しただけの数字だからです。実は、道庁は“雇用保険等による裏づけ”は全くないのです。道庁内に「この事業で何人の雇用を確保できたのか」という正確な数字を答えられる職員は一人も居ないという事実に、僕は非常に驚いているのです。
今、道はこの事業における実態調査を行っていますが、調査にはかなりの時間がかかるはずです。というのも、僕もいくつかの事例を調査したのですが、一つ一つの問題が非常に根深く複雑で、本当に苦労をしたからです。
でも、どうしてこんなに杜撰な事業がずっとまかり通っていたんでしょうね。
そして、どうして「本来であれば“民主党”がやらなければならない質問」を僕がやるんでしょう。野党である民主党が本気で知事を攻撃したいのであれば、この事業を追求しない手はありませんよね。もし、民主党が「この事業の問題に気付かなかった」というのであれば仕方ありませんが、野党の姿勢としては一体どうなんでしょう・・・。