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各種団体からの意外な要望・・・(後)

2010 年 10 月 15 日(金)23:55 | 日記 | 1 Comment |

・・・・昨日のブログの続き・・・・

 僕は、「海外資本に対し森林の売買を許すべきではない。それは森林が日本の国土だからだ」と主張をしたことは一度もありません。海外資本が買ってくれるなら売っても良いのです。しかし、これには「但し」という条件が付きます。

 但し、森林を売る場合「国益や国民の生命に影響を与えない」という担保が必要であり、この件に関してはしっかりとした議論をする必要があると思っているのです。

 例えばの話ですが・・・、例えば「外国資本が所有している森林であっても、政府が“有事だ”と判断した場合には、その森林を日本政府のコントロール下に置くことが出来る。」というような法律があれば少しは安心できます。

 また、森林の持つ特性についての議論も必要です。森林は“二酸化炭素の吸収源”という側面や“水源の涵養(かんよう)”という性格を持っています。僕は「森林が有する特性については、“全ての森林所有者にその権利を永遠に与えて良いのか”という議論が必要だ」と考えているのです。それは、近い将来“日本の森林が吸収したCO2の一部は海外におけるCO2の吸収分としてカウントされ、逆に日本人は排出権量取引において必要以上の金額をを外国に支払う羽目に陥る可能性があり、又世界的に飲み水が不足したした場合には日本国民が国内の森林にある湧き水すら飲めなくなる危険性をもはらんでいるからです。

 更に、現在の日本の森林は驚くほど荒れ果てており、ある森林所有者が自分の森林の整備を長年怠ったことが原因で山が崩れ、罪も無い方が無くなるといった想定外の事故が起きないとは言い切れない状況なのです。実際、道内にも何十年にもわたり放置さている森林が何万ヘクタールもあるいのです。このような“自分の森林すら管理しない所有者”に対しても所有権を与え続けて良いのでしょうか。このような所有者に対し、自治体は毅然とした姿勢で臨むべきです。例えば、荒れ放題になってしまった私有林についてはその整備を行政代執行で行い、その経費を所有者に請求すべきです。そしてもし所有者が経費を支払を拒否した場合には経費分の森林を召上げるという手法も考慮すべきです。

 さて、僕は「不景気である為に先祖から守ってきた森林を売らなけばならなかった方々の気持ち」を考えると本当に悲しくなってしまいます。多くの所有者が自分の森林を手放さなければならない状況を作ったのは政治の責任であり、政治家も行政もこの部分についての反省をすべきであり、今後の日本の森林整備のあり方もきちんと考察をする必要があります。

 しかし、万が一にも「森林を高く買ってくれるんだったら、日本企業も外国企業も関係も無い。別に外国が森林を所有しようが俺の知ったことじゃない」という気持ちだけは森林所有者に持って欲しくないのです。森林所有者は「多くの人々の生活に関係する財産を所有している」という意識を持つべきであり、「森林は大切な国土なのだ」という認識は必ず持って欲しいのです。

 僕は「日本国内の森林の所有権は永遠にその所有者のものだ。しかし、日本国や日本国民にとって明らかに不都合や不利益が生じる場合においてはこの限りでは無い」と考えているのです。そもそも日本の国土は日本国民のです。その国民にとって不利益が生じる場合には、国はどんなことをしてもそれを阻止する責任があるはずです。

コメント

  1. しまりす より:

    弊害もあると思いますが古くから(例えば戦前)の土地所有者(山林、農地)に対して相続税を大きく減らすあるいは無くす等の思い切った方法も必要かと思います。
    戦前の法律には国防に有害な場合、外国人の土地取引は規制があったのですね。
    戦前の法律は日本を守る為の法律だったと強く感じます。

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