公共工事の発注のあり方について
今日の新聞に「北海道の入札の「改善方式」」の廃止の記事が出ていました。
ランダムカット方式は官製談合排除のために、北海道で導入された入札制度でありますが、この方式も廃止の方向で話が進められていくことになると思われます。
北海道の公共工事の入札についてですが、やはり、道民の立場から考えて、入札前から事前に役所側で落札業者を決めているとしたら、自由競争にも反することであり、官庁に対して不信感を生むのは当然のことです。
そこで、役所側の意向を反映できない、「くじ引き」という要素を入札に導入したのです。これはある意味理解できるのですが、しかし業者からすると「たまったもんじゃない」方式なのではと私はずっと思っていました。
業者としたら、実力で落札出来なかったのなら諦めもつくとは思いますが、運悪く、毎回くじ引きで指名業者から外され続けたらどうなるのでしょうか?
ただでさえ、不景気な世の中で、どうしても落札したい工事があるでしょう。しかしそのチャンスすらもだだの「運」でつかめないとしたら問題だと思うからです。
今後、本当の意味での公平な入札等の制度を考えて行く必要があると思いますが、それと同時に、北海道外の大手のゼネコンとも勝負ができるくらいになるよ うに、北海道内の企業も企業努力をするのは当然のこと、北海道としても道内企業の体力を底上げするようバックアップを行って行かなければ、道内の建設業界 は近い将来、大きなダメージを受けると思うのです。入札を行って価格を驚くほど抑えることができる北海道外の大きな企業ばかりが、落札を続けると言うこと は、本当に道民にとって良いことなのでしょうか?間違いなく、多くの北海道の業者は倒産し、多くの方が職を失いかねないからです。
北海道は一刻も早く北海道にある企業を育て守りながら、道民にも説明の付く公共工事の発注のあり方を今後模索していく必要があると新聞を見ながら思いました。