パンで窒息死をした児童に関する報道について。
今日は、「給食のパンをのどに詰まらせ、お亡くなりになってしまった児童」に関する報道について、僕の所見を書きます。
今回の事例に関しては、亡くなられた児童やそのご家族に対しては、本当にお気の毒であり、心よりご冥福をお祈りいたしますとともに、今後このような悲しい事が起こらないことを願うばかりです。
その上で、この件に対する報道のあり方について思うところがあるのです。
確かに今回は、大変残念な結果となってしまいましたが、「本当にマスコミ各局が、これほどまでに大々的に報道をしなければならないニュースなのか」という疑問を僕は持つのです。毎年、食べ物を喉に詰まられてお亡くなりになられる方は少なからずいます。今回はその被害者が「児童」であり、場所が「学校」だっただけのことなのではないでしょうか。
マスコミはこの問題の責任の所在について、学校側を追求しようとするつもりなのでしょうか。本気で「児童が給食を喉に詰まられて窒息するという事態」すらも「学校側の管理責任」であると騒ぐのなら、それは「マスコミ自体がモンスターペアレンツ化」してしまっているのと一緒なのではないでしょうか。
確かに亡くなられた児童にはお気の毒で言葉もありませんが、だからといって、「児童が可哀想 → だから誰かを断罪しなければならない」というのは、話が違うはずです。
僕だって、給食で「早食い」みたいなことをやった記憶があります。でも、そのとき喉を詰まらせたとしても「学校の責任」だとは決して思わなかったはずです。絶対に「ふざけてやった自分が悪い」と思ったはずで、子供ながらに「自己責任」という概念はちゃんと持っていた記憶があります。
マスコミの報道によって、「早食いを発見したのにすぐにやめさせなかった教職員が悪い」とか「パンを小さくちぎって食べる指導をしない学校が悪い」といって、教師側に責任を追及するような流れになっていくのだとしたら、僕はそれは「行き過ぎ」であり、そこまで責任を追及されることになれば、教員は萎縮して本来の業務にも支障をきたすと考えます。
「こんにゃくゼリー」という製品も製造が中止になっているようですが、この話だって僕はおかしいとおもっています。せっかく政府も「消費者庁」をつくったですから、「自己責任において気をつけて食べるように」と国民に情報発信するのも役割の一つなのではないでしょうか。今後、消費者庁は「餅製品」も一切発売禁止にするおつもりなのでしょうか。
この問題も「弱者・被害者」VS「悪党・加害者」という構図にできれば、視聴者の感情も刺激し、結果として視聴率も取れるのでしょうが、最近余りにも「短絡的な報道」が多くなっているような気がしてなりません。