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「北海道の財政の危機」について

2004 年 6 月 2 日(水)23:57 | 日記 | No Comments |

 今日は朝から朝食会があり、慌ただしく一日が始まりました。やはり一日、委員会や打ち合わせ等に追われました。色々な打ち合わせを行い、書類に目を通した中で、今日皆さんに伝えたいのは、「北海道の財政の危機」についてです。

 このままで行けば間違いなく北海道は破産します。これは間違いのないことです。今までの日記でもこのことをしつこいくらいに書いてきましたが、今日、道財政立て直しプランの素案が届いたので目を通しました。


 この中で恐ろしいことが書かれてあります。このままで行けば、間違いなく来年には、北海道は自治体の倒産を意味する「赤字再建団体」となるのです。(赤字再建団体になるのは、標準財政規模(標準税収入額と普通地方交付税額、それに地方譲与税額を加えたもの)の5%を越える赤字が発生した場合であり、北海道の場合750億円の赤字で転落することになります。750億円という額は大きいですが、しかし「北海道」という規模で考えると、トンネル一つを掘るのに何十億円もかかるわけですし、本当に750億円位でも拠出が出来ないくらい道財政は苦しい状況なんだと理解をしていただきたいのです。)

 僕の手元に道財政立て直しのシュミレーションのグラフがありますが、今年は道に入ってくるお金と出ていくお金ですが、入ってくるお金が1兆7690億、出ていくお金が1兆9420億円で、1730億円のショートです。このままでは赤字になっていまうので、色々な努力をするわけです。普通ならこういう赤字には今まで積み立てた貯金を切り崩すのですが、北海道は既に貯金を使い果たしてしまって今年はこの不足分を貯金で補うことはできません!(まずいですよね・・・)ではどうするかというと、まずは、債権(何年か後に返しますので、北海道にお金を貸して下さいということと同じです)を限度ギリギリの600億円発行します。
 また、満括基金(道債管理基金)を一部留保(これは簡単に言うと、「道の負債の返還の為に積み立てて、道債の信用を維持するための担保のような基金」にお金を積み立てて行かなければならないのですが、積み立てないで済むギリギリの額までお金を使ってしまうということです。はっきり言って綱渡りです。)して、840億円を捻出し、北海道が財政立て直しで自助努力をして290億の経費等を削減して、どうにか歳入と歳出のバランスが合うことになります。今年度に関しても、これだけの綱渡りを行ってどうにか道財政を維持できるギリギリの状態なのですが、来年以降はさらにひどい状況が待っています。

 北海道における歳出に削減目標だけ見ても、今年度は290億円の歳出の削減が絶対条件で、来年度はなんと500億円の削減、再来年は400億、その次の年は500億円(トータルで平成19年度までに1700億円!!)の削減をしなければならないのです!北海道がシュミレーションしている財政立て直しでは、道の赤字がなくなるのは平成26年という先の話で、それまで多くの努力をしなければならいという結果が出ています(これもあくまでもシュミレーションで、これより悪くなることはあっても良くなることはないと思います。例えば国からの地方交付税が減らされると更に努力しなければならなくなり、赤字がなくなるのももっと先にずれ込むかもしれません)。

 はっきりいって、普通の企業であれば「倒産」していてもおかしくない状況です。これから我々の次の世代が安心して暮らせる北海道を創るために、今まさに正念場を迎えていると思うのです。我々が作った借金等の負の遺産を次の世代に押しつけてはいけないと思っています。多くの困難があると思いますが、北海道のために北海道に住む皆さんとともに新しい北海道を創って行きたいと考えています。

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